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【GCP】GCPでOracleを使う場合のライセンス数カウントについて整理してみた

こんにちは、BFT名古屋支店のトミオカです。
今回は、GCP(Google Cloud Platform)でOracleを使う場合、ライセンスはどうなるのかという疑問について調査してまとめてみました。

OracleライセンスはCPUのコア数やソケット数により課金される「プロセッサライセンス」と
接続ユーザ数に応じてカウントされる「NUP(Named User Plus)ライセンス」の2つがあります。
この辺詳しくは以下のOracle社の公式資料が詳しいので参照ください。

https://www.oracle.com/a/tech/docs/oracle-license-abc-5806448-ja.pdf

オンプレサーバ1台に対して1つのOracleをインストールする場合はこの資料に従って計算すればOKなのですが、Vmwareを始めとする仮想化基盤上の仮想マシンに、Oracleをインストールする 場合は話が変わってきます。

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物理サーバとOracleが1対1
上の図のように物理サーバとOracleが1対1の場合、ライセンスの考え方は簡単ですが

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仮想マシンOracleが乗っている

このように、仮想マシンOracleが乗っている場合で、仮想基盤がVMware等のSoftPartition技術や「認定されていない」クラウドの場合はOracleがインストールされた仮想マシンのコア数では無く(図の場合2コアでは無く) 物理サーバのコア数が適用されます(上図の場合6コア)。

どの仮想基盤が認定なのか等はこちらの公式資料を参照してください。

サーバー仮想化ソフトウェア( Oracle VM 、VMware、Hyper-Vなど)を使用した場合のライセンスカウントはどのようになりますか?

そうなると、クラウドではそもそも物理サーバのCPUがいくつなのかユーザに公開されていないのでライセンスカウントができなくなってしまいます。 そこでOracleは認定したクラウドAWSとAzure)では仮想マシンのCPU数をカウントする事を許可しています。
https://www.oracle.com/us/corporate/pricing/cloud-licensing-070579.pdf

残念ながら、GCPは認定されていないため、実質GoogleのComputeEngineにはOracleがインストールできないことになります。 そこでGoogleOracle用に仮想マシンでは無く、純粋な物理サーバをGoogle環境に用意しユーザに提供する 「Bare Metal Solution」を用意した次第となります。
https://cloud.google.com/bare-metal

Bare Metal Solution簡単な特徴は以下のとおり

・最低2ソケット16コアの物理サーバから
・ストレージはNetappベースの高速ストレージらしい
・サーバ単体でのSLAは99.9%(下回った場合は費用をダウンタイムに応じて返還する)
クラスタ構成が選択できる(クラスタソフトのインストールはユーザ範囲)

これってクラウドなのって(ハウジングとかコロケーションとか?)感じもしますが、現状Oracleを使っているユーザの取り込みの為の策なのでしょうかね。

以上GCPでのOracleライセンスの考え方でした。