はじめに
こんにちは!
株式会社BFT名古屋支店のさりりん🍎とくるるん🍏です。
ガバメントクラウドに関して調べる機会があったので、わかったことをまとめます。
なにそれ?と思われた方にも理解していただけるようなアウトプットにしていきますね(^▽^)/
以下、目次です。
ガバメントクラウドとは
ガバメント(Government)= 政府
クラウド(Cloud)= クラウドサービス
つまり、政府主導でクラウドサービスの利用環境を整備しよう!という動きがあるのです。
デジタル庁
行政機関の中でも、デジタル庁がデジタル社会形成の司令塔としてガバメントクラウド戦略に取り組んでいます。 デジタル庁は、デジタル社会の形成に関する施策を迅速かつ重点的に推進するために2021年9月に設置されました。 デジタル庁のミッションは、、、👇
誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化を。 *1
ちなみに、デジタル庁ではガバメントクラウドの他にも、マイナンバー制度やマイナポータル、ワクチン接種記録システム など色々な政策に取り組んでいるそうです。(゜.゜) *2
ガバメントクラウドの概要
ガバメントクラウドとは、政府や地方自治体が共通で利用できるクラウドサービス環境のことです。
*3
このサイトでは「最新のクラウド技術を最大限に活用し、テンプレートを用いてベストプラクティスに基づく標準的な環境として政府が共通に提供することで、政府や地方自治体のアプリケーション開発を現代的なものにしていくことを目指しています。 」と記載されていますが…
つまり、「最新のクラウド技術を活かして、政府が地方自治体も使える共通のものとして標準的なクラウド環境を提供し、アプリケーション開発をどんどん現代的なものにしていこう!」ということですね。
ガバメントクラウドを利用するメリット
ここでは、クラウドサービスのメリットを取り上げ、政府がクラウドサービスへの移行を推進する理由を明らかにしたいと思います。デジタル庁が公開しているクラウドサービスのメリットは下記の通りになります。
クラウドサービスの高いセキュリティと可用性とスケーラビリティを活用できる。
テンプレートを用いたインフラ構築を行うことで、政府全体として管理レベルの向上や、ベストプラクティスに基づく品質の底上げと標準化を図れる。
セキュリティやネットワーク、運用監視などの検討省力化と設定自動化が可能になる。
テンプレートに基づき適切にマネージドサービスを利用し、構築と運用の自動化を実現することでインフラコストの削減が実現できる。
インフラコストの可視化・透明化を実現し、コストの適切な評価が可能になる。
クラウドサービスを用いることで、テンプレートを使用してインフラ構築時の品質の担保やコスト削減が可能になると考えられます。また、運用時も自動化の設定を取り入れるなどをして負担を減らし、コスト最適化を目指していると考えられます。
地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化
政府が構築したガバメントクラウドを活用して、地方公共団体のシステムもクラウドサービスに移行する動きがあります。
それが、デジタル庁の施策では「地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化」で説明されています。
*4
これも、2025年度末までの移行を目標に各地方自治体で進められており、先行して導入した地方自治体の実績もあります!
ガバメントクラウド先行事業は52件の応募の中から、8件(神戸市・倉敷市・盛岡市・佐倉市・宇和島市・須坂市・美里町・笹置町)が採択され、中間報告が公表されています。
*5
地方自治体がガバメントクラウドを活用するメリットには、サーバやOSの管理コスト削減や、高セキュリティの担保などが挙げられます。
地方公共団体の基幹業務システムの構成
そもそも、地方公共団体の基幹業務システムってどんな役割をもつシステムなの?と疑問に思った人は、『地⽅⾃治体によるガバメントクラウドの活⽤について(案)』*6にわかりやすい図を発見したので、ご覧ください👀
各府省において標準仕様書を作成することとされている事務に係るシステムは、基幹業務システムと呼ばれ、ガバメントクラウドの活用を積極的に国が推進しています。 現時点で合計17業務あります。
ガバメントクラウド運用管理補助者とは
では、ガバメントクラウドがなにかわかったところで、ガバメントクラウド運用管理補助者について説明します!
ずばりガバメントクラウド運用管理補助者とは、地方公共団体がガバメントクラウドの運用管理の補助を委託する事業者のことです!
ちなみに、地方公共団体が自らガバメントクラウドの運用管理をする場合(その運用を単一の運用管理補助者に委託する場合も含む)をガバメントクラウド単独利用方式、
複数の地方公共団体が同一のガバメントクラウド運用管理補助者に委託してガバメントクラウドサービスの運用管理を行う方式をガバメントクラウド共同利用方式といいます。
他にも、CSPやNSP、ASPといった事業者もガバメントクラウドの構築に携わっています👇
CSP:クラウドサービスプロバイダーの略。ガバメントクラウドのクラウド環境をデジタル庁に提供する事業者のこと。AWSやGCPが該当する。
NSP:機器や回線を提供する事業者のこと。ガバメントクラウドとの接続を地方公共団体に提供する。(NSPはネットワークサービスプロバイダーの略かなぁ、、、)
ASP:アプリケーションサービスプロバイダーの略。ガバメントクラウド上にアプリケーションを構築する事業者のこと。運用管理補助者が兼任する場合もある。
この関係を図に表すと以下の様になります。*7
運用管理補助者のタスク
具体的な運用管理補助者のタスクは状況によって変わりますが、参考としてAWSが提供している「ガバメントクラウド利用タスクリスト」*8があるのでそちらを紹介したいと思います!
例えば「単独利用方式 運用管理補助者 兼 ASP」の場合、タスクはネットワーク、運用管理補助、アプリケーションの3つに大別されています。下の表が、タスクリストのネットワークに該当する部分です。
これらはあくまで例なので、このタスクリストを参考に各自治体で状況に合わせて要件をカスタマイズしていくといった流れになると考えられます。
おわりに
以上、ガバメントクラウドや運用管理補助者の概要まとめでした!いかがだったでしょうか?
我々も最初ガバメントクラウドや運用管理補助者の概要を理解するのに時間がかかったので、、、同じくガバメントクラウドについて調べている方の手助けになったらいいなと思います。
p.s.
【さりりん🍎コメント】
今回の調査を通して、政府がクラウドリフトを推進していることを初めて知りました👀
我々のようなインフラエンジニアが地方自治体に大きく貢献できるようなプロジェクトが、2025年度末にかけて大きく増加されることが予想されます。
そのようなプロジェクトを通して、ベストプラクティスに基づくアーキテクチャを提案し、時代の変化にも柔軟に対応できるようなインフラ設計を行い、コスト最適化も考慮できるようなエンジニアになりたいと思いました。
まずは、AWSやGCPなどクラウドサービスをもっともっと勉強しなくっちゃ💦📚
2024年度以降、転出入手続きもマイナンバーを通してオンラインで完結できるようになるみたいですよ~(゜-゜)楽しみですね!
デジタル庁のサイトのデザインも大変見やすいみたいでこの記事面白かったので気になる方はご覧ください👇
またまたデジタル庁(試行版)のサイトが見やすすぎな件について - Qiita
p.s.
【くるるん🍏コメント】
政府がデジタル社会に向けて動いている、と聞いたことはありましたが、今回の調査を通して具体的にどのようなことをしているのか知ることができました。行政系の手続きは役所に直接行かないといけないイメージでしたが、全てオンラインで完結!な日は意外と近いのかもしれませんね。
私はまだまだ新米ですので、デジタル社会に貢献できるようなエンジニア目指したいと感じました🔥
最後まで読んでいただきありがとうございました!!